大学の先輩が新しいデジカメを買った。

 

最新モデルで、ケースも純正品で綺麗で上品な感じ。

 

奮発して買ったんだとすごく喜んでいた。

 

そしてそれから一週間くらいたった日の夜、突然その先輩からメールがきた。

 

あわてて打ったのか、「今○○にいる。大至急来て証言して」というさっぱり要領を得ないもの。

 

ちなみに○○というのは、近所にある24時間営業の大型スーパーのこと。

 

そこへ向かいながら先輩に連絡。

 

泣いていて混乱しているようだったが、なんとか落ち着くように言って話を聞いた。

 

先輩の話によると、買い物を終え駐車場に止めてある車に購入した荷物を載せようとバッグを車の上に置いたところ、子連れのママ二人組(AとB)にバッグを盗られたということだ。

 

あまりにも自然に持って行くので、最初は何が起こったのか分からなかったそう。

 

でも、はっと我に返って「それ私のなんですけど」と声をかけたが無視され、そのまま車に乗ろうとしたので「泥棒!!」と叫び、バッグを奪い返そうとした。

 

そしたら中身が散乱し、慌てて拾っていると、Bがデジカメを拾い上げてそのまま帰ろうとしたので大騒ぎに発展。

 

騒ぎを聞きつけて警備員がやってきたが、なんとAは

 

「この女(先輩)にBさんがバッグをひったくられ、デジカメを強奪されそうになった。
 奪われまいともみ合っているうちに大騒ぎになってしまった。」

 

と嘘をついた。

 

もちろん先輩は否定したが、2対1では勝ち目がなく、さらにメモリーカードはプリンターに入れっぱなしで証拠がなかった。

 

しかし、とっさに私がこのデジカメのことを知っていることを思い出し、例のメールを打った。

 

私が現場に到着すると、「この泥棒が!」とファビョっているAとB。それと対照的に二台のベビーカーにすやすや眠る赤ちゃん。

 

そして号泣している先輩とうんざり顔をしている警備員。

 

警備員にデジカメのことを聞かれた私は「確かに先輩はこれと同じものを持っています。」と証言した。

 

Aは「これと同じデジカメはいくらでもある!自分がなくしたからって人のものを泥棒するなんて」と否定。

 

私は、みんなが殺気立っててカオスな状態だったから、不思議と逆に冷静で、

 

「そうですね。確かにそれと同じデジカメは世の中にたくさんあります。
 でも、私 の 指 紋 が つ い たデジカメはこの世にいくつあるでしょうかね?」

 

と言ってやった。

 

その瞬間、AとBはハッとした表情を浮かべ、苦々しい顔をした。

 

私「警察に行って調べてもらいましょうよ」

 

A「奪われかけたが返ってきたし警察に行くほどのことじゃない」

 

私「いやいやいやwここまで大騒ぎしといて警察に行くほどのことじゃないとかww警察呼びますね」

 

そして警察を呼ぼうとすると、Aは携帯をはたき落とし私につかみかかってきた。

 

Aは警備員に取り押さえられた。

 

通報すると、Aは「たかがデジカメくらいで!!きいいいいいいい!!!」と壊れたように怒り狂い、Bの手を強引に引っ張って止める間もなく車に乗り込んだ。
ベビーカーは置き去りだった・・・心底あきれた。

 

そして強引に急発進したけどライトつけてなかったから近くの車止めに気づかずぶつかって停止した。

 

唖然としていると、中からAとBが出てきてダッシュで逃走しようとしたのであわてて捕獲。

 

ちょうど警察が到着したので、みんな仲良く警察へ。

 

結果私の指紋が決め手となり、AとBの証言は嘘と証明され二人は逮捕されました。

泥棒ママ


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